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4話 最強の魔法と、伝説の存在の目覚め

Penulis: みみっく
last update Terakhir Diperbarui: 2025-09-25 06:00:15

 目を瞑り、魔力を広げて周囲を探る──すると、魔力の感触を通じて、微かな生命の気配を感じ取った。まるで空間に魔力を展開し、索敵するレーダーのようだ。微細な振動が脳に直接伝わるような感覚に、彼は驚きを隠せない。

「おっ……いた!!」

 気配の源は、向かいの山の奥。もっと詳細に確認しようと意識を集中すると──彼の目に魔力がこもり、視界が一気に拡張された。遠く離れた場所でもはっきりと見えるようになり、獲物の姿が鮮明に浮かび上がる。

「……ウサギか」

 狩りには最適な獲物だ。ライフル弾をイメージし、小さめの弾を作り出す。

 狙いを定め──撃つ!!

 バスッ!!

 弾は見事にウサギの頭に命中した。遠くからでもその衝撃が伝わってくるようだ。

「……完璧だな」

 しかし、遠距離射撃は楽しいが、問題は回収だ。

「取りに行かないと……でも、かなり距離があるよな。山を下って向かいの山に登って……獲れた獲物の捜索とか面倒すぎるだろ。時間と労力がかかりすぎるな……」

 そこで新たな発想が彼の脳裏をよぎる。

「飛行……できるんじゃないか?」

 この世界なら、何でもありな気がする。試しに──重力をカットし、風魔法で移動するイメージを強く持つ……。

 すると、彼の体がふわっと宙に浮いた──地面から足が離れる感覚に、思わず息を呑む。

「おおぉ!!」

 本当に飛べた。驚きながらも、彼は周囲を警戒しつつ、目的の獲物を回収に向かった。風が顔を撫でる感覚が、現実に起こっていることだと物語っている。

「……でも、これ目立つから、早めに戻ろう」

 探索魔法で周囲を探る──すると、魔力の流れの中に、微かな、しかし明確な不穏な反応が引っかかった。それはまるで、静かな水面に突然、巨大な石が投げ込まれたかのような波紋を広げる。

「……ん? ……えっ!? な、なに? なんだ!?」

 心臓が跳ねる。すぐ近くに、異様なほど巨大な気配を感じるのだ。それは、これまで経験したことのない、圧倒的な存在感を放っていた。

「これは……まずいんじゃ?」

 思考が瞬時に駆け巡る。逃げるべきか? それとも、戦いを挑むべきか? だが、考えていても埒が明かない。まずは、その異様な気配の正体を確かめるべく、様子を見に行くことにした。

 魔力の反応を頼りに進むと、目の前に漆黒の大きな洞窟が現れた。しかし、この周囲には妙な違和感が漂っている。

 ──静まり返っている。

 鳥のさえずりも、虫の羽音も、獣の息遣いも、何一つ聞こえない。まるで、この洞窟だけが世界から切り離された異空間であるかのような、不気味な静寂が支配していた。ひんやりとした空気が肌を撫でる。

 慎重に気配を消し、足音を押し殺しながら、彼は洞窟へと足を踏み入れた。しばらく進んだその先に──

 巨大なドラゴンが、悠然と眠っていた。

「……え、うわぁ……マジか、ドラゴンですかぁ……!?」

 その圧倒的な存在感に、彼は息を呑む。鱗の一枚一枚が、太古の歴史と力を物語っているかのようだ。その姿を見た瞬間、本能が警鐘を鳴らす──これは、尋常ではない相手だ。

 一瞬、この強大な存在を倒せるかどうか、彼の頭をよぎった。しかし、すぐに思い直す。いや、たとえ倒せたところで、これほどの巨体をどうすればいい? 食べきれるはずもないし、そもそも、無駄な争いは避けたい。

「……見なかったことにしよ。うん……帰ろ」

 彼は静かに引き返そうとした、その瞬間。

 ──ドラゴンがゆっくりと、その巨大な瞳を開いた。

♢ドラゴンとの対峙と能力の再確認

 洞窟の奥で眠っていたドラゴンが、ゆっくりと目を開いた。漆黒の目の赤い色の瞳の鋭い眼光が、まっすぐに彼を捉える。深く、低い、洞窟の奥底から響き渡るような声が、空間を震わせた。

「……人間の子供が、こんなところに何の用だ?」

 突然の問いに、彼は一瞬戸惑いつつも、冷静さを保とうと努める。この状況で怯えを見せるのは得策ではない。彼は無表情を装い、内心の動揺を悟られないようにした。

「えっと……その、道に迷ってしまって……」

 ドラゴンは、その巨大な眉をひそめる。疑念を抱かれているのが、その表情から見て取れた。深く息を吸い込む音が、洞窟に響く。

「この辺りに人間の村などないはずだが?」

 やはり、そう来るか。適当な理由をつけるしかない。彼はわずかに視線を逸らし、何かを考える素振りを見せた。

「冒険ごっこをしていて、たまたま洞窟を見つけたんです……」

 ドラゴンは、じっと彼を見つめ、低く唸った。その視線は、まるで魂の奥底まで見透かそうとしているかのようだ。威圧感が洞窟を満たす。

「この辺りにいる魔獣や魔物は、大人の冒険者でも倒せないほど強い。そんな大人たちが仲間を作っていても、ここへ辿り着くのは厳しい。そんな環境で、お前が無傷なのは不自然だな」

 完全に不審がられている。ドラゴンは知性が高いと聞いていたが、これほどとは。正直に話しても、信じてもらえるはずがないだろう。誤魔化すしかない。彼は困ったように眉を下げた。

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